日本の伝統工芸品を考える(ちと真面目)

こうちは前期だけ大学の講師になっています。
何を教えているかと言うと
「食卓空間文化論」っていうものですね。
判りやすく言えば、食卓での食事に必要な…
テーブルウェアについてのあれこれ、
テーブルセッティング及びコーディネートの

あれこれの歴史から使い方までを学んでいただこう♪
(そして将来は賢い消費者になり、

リバリスランドのお客様になろう♪)
ってことです。

食卓は日常生活の重要な部分、
そして国内外の伝統的なクラフトが現在も

沢山存在している空間です。
クラフトとは(手)工芸(品)
その流れから、

授業では「日本の伝統工芸(品)を知る」という
レポート課題を毎年出しています。
なぜそんなレポートを書かせることにしたかというと



こうち「みんな~!日本の伝統工芸品ってどんなのがあるか知ってる~?」
学生「知りませ~ん」「お年寄りが使うものー」「美術館や博物館で見ます」
こうち「お家の中に日本の工芸品ってあると思う~?」
学生「洋風の家なので無いでーす」「今の生活には必要ないから多分ないです」
…llllll(-_-;)llllll こんな答えが大部分

こうち「じゃあ、日本の工芸品ってどういうイメージ?」
学生「今風じゃない(昔風)」「オシャレじゃない」「「暗い」「高価」「使うのが大変」「昔の人が使うもの」「想像できない」
だいたいこんな感じかな?

毎年毎年ですが…
これじゃダメでしょ日本の工芸!!
とっても身近な物なのに、

オシャレな物もワンサカあるのに、
全く認識されてない!
教育が悪いのか? 業界が悪いのか?
多分両方!

海外で大量生産されたもの、100円均一の商品、
安価な化学製品で作られた物が

溢れている今の世の中。
その中には可愛いくておしゃれな物、便利な物も沢山ある。
わざわざ高い工芸品(っていうイメージね)を

買う意味が判らない。
学生は辛辣です。(-Θ-:)
確かに何も知らないとそう思いますよ。うん
学生たちは(もうちょっとは知ってて欲しいけど)

間違ってはいない。

伝統工芸の衰退に歯止めが掛からない。後継者不足。

と言われています。
最近活気付いてきてるように思える日本の工芸、
そして少しづつですが、若手の職人も増えて海外からの関心度も高まっています。だから大丈夫じゃない?
でも実際は、枯渇しかけたダムの貯水率が10%位回復した位のものらしいです。

まだ学生だから・・・と思うのは大間違い。
実は殆どが前述の認識のまま大人になって、
今の事態を招いているというのが現実です。



日本の伝統工芸を次の世代に伝えて行くには、
多くの10代の若い世代に、しっかりと知ってもらう、
使い方や生活の中への取り込み方を工夫する術を教える。

そして次の世代にもそれを使う生活を伝える事。
ここが大切!
「現在の生活の中に取り込んでいく工夫」
生きたお勉強をしてもらう事が大切だと思うんですよね~。
生産者を育てる事は勿論ですが、

未来の消費者を育てることが大切です。

そんな授業が早いうちから出来る教育環境が
実現できるといいな~と
節に思う今日この頃なのであります。

真面目な事を
長く書いてしまいました~!<(_ _)>


Newパンダ丼

リバリスランド.こうち恵見が、器と日々のあれこれ、お手軽テーブルコーディネートをご紹介。

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